片頭痛、腰や肩の痛み、生理痛など様々な場面で使用する鎮痛薬、その中でもポピュラーでよく知られているのが第一三共のロキソニンです。
しかし、ロキソニンを買いに行くときに、たくさんの種類があるのを見て、ただでさえ痛いのにどれがいいかなんて考えていられませんよね。
この記事を読んでいただければ、ロキソニンシリーズの使い分けがわかります。
ロキソニンの種類と違い
ロキソニンS
有効成分はロキソプロフェンナトリウム水和物のみ。
1回1錠で1日2回まで。空腹時を避けて4時間以上間隔をあけて使います。
病院や歯医者さんでもらえるロキソニンと同じ有効成分が同じ量配合されているのものです。
ロキソニンSプラス
有効成分はロキソプロフェンナトリウム水和物と酸化マグネシウムの2種類が含まれています。
酸化マグネシウムはお通じをよくする薬でもありますが、胃酸を中和してくれる胃にやさしい成分です。
胃が弱い人はこちらをおすすめします。
ロキソニンSクイック
有効成分はロキソプロフェンナトリウム水和物とメタケイ酸アルミン酸マグネシウムです。
メタケイ酸アルミン酸マグネシウムは胃の粘膜を保護してくれる成分です。
また、クイックブレイク製法という独自の錠剤崩壊技術(早く溶ける)ため、少しでも早く痛み止めを!という方にお勧めです。
ロキソニンSプレミアム
有効成分はロキソプロフェンナトリウム水和物、アリルイソプロピルアセチル尿素、無水カフェイン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムの4つです。
胃の粘膜保護をしてくれるメタケイ酸アルミン酸マグネシウム
鎮静作用で痛みや痛みによる不安やストレスを緩和するアリルイソプロピルアセチル尿素
痛み止めの効果を助けてくれる(鎮痛補助)効果のある無水カフェイン
が入っています。
痛み止めの効果を助ける成分が2種類含まれているので、他のロキソニンシリーズより効果が期待できます。
また、ロキソニンSプレミアムは1回2錠服用となっています。
ロキソニンSプレミアムファイン
有効成分はロキソプロフェンナトリウム水和物、シャクヤク乾燥エキス、ヘスペリジン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムの4つです。
こちらは生理痛のために開発された解熱鎮痛薬です。
漢方成分のシャクヤクという成分が入っており、締め付けられるような痛み(筋肉の収縮による痛み)を改善します。
ヘスペリジンはポリフェノールの一種で、血流促進や冷えの防止、ストレス軽減などの効果があります。
そして胃の保護をしてくれるメタケイ酸アルミン酸マグネシウムも含まれています。
ロキソニンSプレミアムファインも1回2錠の服用となっています。
ロキソニン総合風邪薬(要指導医薬品)
ロキソニンSシリーズは第一類医薬品ですが、ロキソニン総合風邪薬は要指導医薬品に分類されています。
要指導医薬品や一般用医薬品などOTC医薬品については下記ページにて解説しています。
有効成分はロキソプロフェンナトリウム水和物、ジヒドロコデインリン酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、ブロムヘキシン塩酸塩、クレマスチンフマル酸塩です。
痛み、解熱にはロキソプロフェンナトリウム水和物
喉の刺激から伝わった咳中枢の動きを抑えて咳を止めるジヒドロコデインリン酸塩
狭まった気管支を広げて、咳や息苦しさを解消するdl-メチルエフェドリン塩酸塩
痰を出しやすくしてくれるブロムヘキシン塩酸塩
鼻水や鼻づまりには抗ヒスタミン薬のクレマスチンフマル酸塩
といったように様々な作用があります。
様々な作用があるように様々な副作用の存在にも気を付けなければなりません。
ジヒドロコデインリン酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩は便秘や血圧上昇、不眠、発汗、めまいなどの症状が出る可能性があります。
クレマスチンフマル酸塩は眠気や口の渇きが出ることもありますので合わせて注意が必要です。
使い分けまとめ
病院でもらったのと同じものが欲しい方:ロキソニンS
胃が弱い方:ロキソニンSプラス
早く痛みをとりたい方:ロキソニンSクイック
痛み止めの効果が強いものが欲しい方:ロキソニンSプレミアム
つらい生理痛:ロキソニンSプレミアムファイン
様々な風邪の症状を止めたい方:ロキソニン総合風邪薬
がおすすめです。
また、値段の違いもあります。
ロキソニンS<プラス<クイック<プレミアムファイン<プレミアム<総合風邪薬
の順になっています。
ロキソニンS、プラス、クイックは12回分しかないですが、プレミアムファイン、プレミアム、総合風邪薬は6回分と12回分と2種類あります。
ロキソニンSシリーズを使う上での注意点の例
胃に負担がかかることがある
ロキソプロフェンナトリウムは胃に負担がかかることのあるお薬なので、空腹時(食後2時間以上たっている状態)には服用しないようにしましょう。
また、食後や多めの水で服用をおすすめしています。
長期にわたって服用しないこと
3から5日間使用を続けても痛みが変わらない場合は医師の診断を受けてください。
15歳未満の小児は使用できない。
年齢制限があるので注意してください。
妊娠後期(出産予定日12週以内)の方も使用不可
妊娠後期の方への使用はできません。
また、心臓病、肝臓病、腎臓病をお持ちの方も使用ができません。
まとめ
ロキソニンの種類と使い分けについて説明いたしました。企業努力によって症状や使用者のニーズに合わせて使いやすいように開発されていたんですね。
こちらで説明した内容に加えて、店頭で薬剤師さんに説明を聞いてもらえばニーズに合わせて適切かつ安全にお薬を使用できるかと思います。
また、気をつけなければならない事は代表的なものを上げてみました。ほかにも注意が必要なことは人によって異なるので、購入時には薬剤師さんに自分の症状や、薬を飲んでいる場合は薬の種類がわかるお薬手帳などを持参していただけると安全かと思います。
※お薬の説明は法律や研究によって内容が変わることがあります。正しい最新の情報をしっかりと確認してください。