痛み止めや熱を下げるのに使用するロキソニン。あなたは買ったことがありますか?いつも買っている方はいつもこう思っていることでしょう。
『説明はいいから早く渡してくれないかな…』
でも、わかってください!薬剤師側も早く渡したいんです!
では、なぜお薬の説明をしないとロキソニンを渡すことができないか説明いたします。
1.OTC(要指導医薬品と一般用医薬品)
OTCとは?
OTCは簡潔に言うとドラッグストアなどに売っている、医師の処方なしで購入できる薬の総称です。Over The Counter(オーバー ザ カウンター)の頭文字をとってOTCと言います。市販薬と同じ意味で、最近に統一された呼び方です。
OTCは要指導医薬品と一般用医薬品に分類できます。(スイッチOTCなどの説明は今回は省略します)
要指導医薬品
指導(説明)を要する医薬品。
医師の診断がなくても購入できるOTC医薬品として初めて商品として売られるお薬は、リスクが確定していない場合があり、取り扱いや安全性に十分注意をしなければならないとされています。
正当な理由がない限り、薬剤師がお薬を使用する人にしか販売することができません。
また、使用者の情報を聞いたうえで書面(お薬の説明書)による説明を行わなければならず、購入数にも規制があります。また、年齢確認や販売記録もつける義務があります。
一定期間が経過すると、要指導医薬品(毒薬・劇薬を除く)は一般用医薬品に代わる制度となっています。
一般用医薬品
第一類医薬品
副作用や飲み合わせなど安全性に特に注意が必要なお薬は、第一類医薬品に分類されます。薬剤師が販売し、書面(お薬の説明書)による説明が必要です。年齢確認や販売記録も義務となっています。
第二類医薬品
安全上注意が必要なお薬です。第二類医薬品から薬剤師のほかに登録販売者という資格者が対応できます。相談があった場合を除いてお薬の説明は努力義務(必要に応じて説明)と定められています。
また、第二類医薬品のうち特別注意が必要なものは指定第二類医薬品となっています。
第三類医薬品
第一類、第二類医薬品以外の一般用医薬品です。
薬剤師または登録販売者が対応することで購入できます。
他にも大きな違いとして一般用医薬品はインターネットでの購入が可能です。
分類は薬の強さではなく、リスクによって変わっています。分類は箱に記載されているので、よかったら購入時に見てみてください。
ロキソニンは第一類医薬品
ロキソニン(ロキソプロフェンナトリウム)は長い間販売されていて認知度が高く、多くの人に使われています。鎮痛作用が強く、家庭にストックしていることが多いです。しかし、リスクについてはあまり認知されていないように思います。
例えば、ロキソニンは妊婦後期の方には絶対に使ってはいけない(禁忌)薬です。また、心臓や肝臓、腎臓、胃潰瘍などが悪い方にも同じように使ってはいけない(禁忌)薬です。
それらのリスクがあるため、長期販売されているにもかかわらず第一類医薬品になっています。
第二類の鎮痛剤
カロナール(アセトアミノフェン)
イブ(イブプロフェン)
バファリン(アセトアミノフェン+イブプロフェン)
まとめ
ドラッグストアで買えるお薬にもリスク区分がされていて、安全にお薬を使用できるようにリスクのある者には説明が義務付けられています。
お薬は一人ひとりの方が安全に健康な生活を送るためのサポートの道具です。
そのお薬で悪い症状が出ないように取り扱い、飲み合わせ、症状の確認などをさせていただきたいと思っております。
※お薬の説明は法律や研究によって内容が180度変わることがあります。正しい最新の情報をしっかりと確認してください。